こんにちは、FFマニアのユウです!
今回は「ライフストリーム」と「幻光虫」の関係性について語っていきます。
ライフストリームは、言わずと知れたFF7の緑色の生命エネルギー。
作中で「魔晄」と呼ばれている存在の正式名称がコレです。
資源という形で発電に利用されたり、ソルジャーやセフィロス・コピーの施術に使われたり、その用途は多岐に渡ります。
極めつけに、EDでは地表に噴き出してメテオを破壊するなど、単なるエネルギーという枠を超えて天変地異レベルの現象を起こす力も備えています。
まさに、FF7の物語における中枢を担っている存在です。

「全ての生命の源」であり、物語の屋台骨とでも呼ぶべき存在のライフストリーム
一方で、FF10に登場する幻光虫とは何か?
これまた超重要な存在でして、物語の根幹に関わっている生命エネルギーです。
「虫」という呼称が使われているものの、生物としての虫ではなく、あくまで純然たるエネルギーである幻光虫。
ユウナが異界送りする際に可視化される他、作中で登場する魔物の肉体を構成している要素でもあります。
さらに突き詰めると、主人公一行が倒そうとしているシンとは、平たく言えば「幻光虫の塊」とでも呼ぶべき存在です。

シンの内部にいるエボン=ジュが究極召喚獣を依代として、重力魔法を用いて大気中の幻光虫をかき集めることで「シン」という巨獣を形成している訳だ…

エボン=ジュの得意技は重力魔法であるとアルティマニアに記載されているであります!

エボン=ジュにとって、シンとは幻光虫を材料にして作った防護服みたいなものである

大元であるエボン=ジュの影響により、シンは攻守両面において重力魔法を頻用している
FF7とFF10の世界観が共通しているのは、FFファンの間では有名な話です。
詳しくは後述しますが、制作スタッフの一人「野島氏」が述べている通り、FF10の遠い未来で繰り広げられるのがFF7の物語なんですよね。
これらの作品を繋いでいるのがライフストリームと幻光虫、つまり「緑色の生命エネルギー」という訳です。
このブログではFF7関連の記事が多いですが、筆者としてはFF10も大好きですし、FF10関連の書籍についても数多く所有しています。
そこで、両作品を愛してやまない筆者が、「ライフストリーム」と「幻光虫」の共有点について語るべく筆を執ってみました。
知れば知るほど、考えれば考えるほど、奥深さが増していくFF7とFF10の世界観。
その一端について読者の皆さんにもお伝えできれば幸いです。
シナリオライターである野島一成氏の発言

この2冊のアルティマニアにFF7とFF10に関する重要な情報が載っている
なんとなく、人が死んでどうなるのか、そのあたりが僕のなかでは基本的に同じというだけで。
どちらの作品も、そういう考えにのっとって物語を書いたんで。
ときどき、僕の思っていることがチラリと出ちゃってるんですけどね。
幻光虫が緑だったりとか、そういうところで。
(中略)
僕のなかでは、幻光虫は『Ⅶ』のライフストリームだったりするんですよ。
引用:FINAL FANTASY Ⅹ ULTIMANIA OMEGA 191ページ
カモメ団をやめたシンラ君が、リンによる莫大な資金援助を受けて、異界でヴェグナガンが使っていた魔晄エネルギーを引っぱり出してくる。
でも彼一代ではとても、そのエネルギーを利用するためのシステムは完成しなくて、遠い星に行けるようになった未来に、別の星で神羅カンパニーができる、とか……。
今回の話から1000年ぐらいたってのことなんでしょうけど。
引用:FINAL FANTASY Ⅹ-2 ULTIMANIA 723ページ
FF7とFF10の世界観は、実は共通している。
このような言説が登場したのは、2002年に発売したアルティマニアΩが初出です。
これは制作スタッフの一人で、両作品でシナリオライターを務めた野島氏へのインタビューが元ネタになっています。
さらにその後、FF10-2のアルティマニアではさらなる言及が行われ、FF7とFF10の世界観について掘り下げが行われました。
見た目が若干違うものの、ライフストリームと幻光虫は同じ性質を持つ生命エネルギーであること。
これらのエネルギーは、両作品における死生観に大きく関わっていること。
FF10-2に登場したアルベド族の天才少年「シンラ」が、後の神羅カンパニーの起源であること。
シンラは善良な性格なのに、遠い子孫にはプレジデント神羅みたいな悪人が生まれてしまうこと。
これらの設定がアルティマニアにて明示された際、当時のFFファンの間では結構騒がれたものです。
FFシリーズの中でも“名作中の名作”との呼び声高い、FF7とFF10。
現在においてもファンの人気を二分している両作品だからこそ、当時のFFファンにとって上述の設定は衝撃的でした。
かくいう筆者自身も、学校のクラスや部活仲間に「FF7とFF10って実は繋がってるんだぜ!」などと自慢気に蘊蓄を語ったものです。

プレジデントやルーファウスが金髪なのは、遠い祖先であるシンラ(=アルベド族)に由来しているのかもな…

アルベド族の容姿については「金髪」と「緑色の瞳」が特徴的であります!
実は、この野島氏の発言を踏まえると両作品をプレイすると、色々と腑に落ちることも多いです。
よくよく見てみると、FF10の発売当初(2001年)からFF7との関連性について示唆されている描写が複数ありました。
例えば、「魔晄中毒」と「シンの毒気」の症状が似ていたりとか。
かなりのマニアでなければスルーしがちな部分ですが、FF7とFF10を繋ぐ類似点は随所に登場しているのです。
そんな訳で、ここから先はより具体的な事例について読み解いていきます。
「魔晄中毒」と「シンの毒気」

序盤のクールで格好いい雰囲気など見る影もない病人クラウド
生命あるものがライフストリームに落ちるか、あるいは高濃度の魔晄に長時間さらされた場合に引き起こされる、精神崩壊の症状。
魔晄には星の記憶する膨大な情報が凝縮されており、これに触れ続けると脳のキャパシティを超える大量の知識が流入して、正常な精神活動の維持が困難になってしまう。
引用:FINAL FANTASY Ⅶ 10th ANNIVAERSARY ULTIMANIA 35ページ
物語の後半、我らが主人公が罹患してしまう魔晄中毒。
これは読んで字の如く、魔晄を浴び過ぎたことによる中毒状態です。
しかも、クラウドの場合は「重度」の魔晄中毒とされています。
歩行は不可能。
意思疎通も不可能。
意識は混濁としており、発話も覚束ない。
当然ながら、食事・排泄・入浴といった日常生活にて必要となる行為全般が出来ない。
現実の世界で例えるならば「要介護5」みたいな状態です。
クラウドの場合は驚異的な主人公補正(?)によって復活するものの、クラウドの治療を行っていた医師の意見を見た限りだと、回復は見込めないくらい絶望的な状態だったようです。
早い話、クラウドは魔晄の影響により心身両面において痛手を被ったという訳ですね。

「生きているだけでも奇跡」ということは、死亡したとしても決して不思議ではないとも解釈できる
この魔晄中毒の症状とは、高濃度の魔晄によって誘発されます。
実はこれ、FF10においても同じような設定(あるいは状況)が登場しています。
そう、「シンの毒気」です。
シンとは、端的に言えば「幻光虫の塊」です。
それも、超高密度の。
オマケに、重力魔法によって大気中から幻光虫を寄せ集めていることから、回復力も半端ではない。
FF7の世界で例えるならば、エネルギーを吸い上げる魔晄炉が意思を持って動き回っているようなものです。
そんなシンに近付き過ぎると、人間は記憶障害などの精神症状が現れます。
高濃度の幻光虫が、人間の精神に干渉し、悪影響を及ぼすという訳ですね。
このような状態に陥ることを、スピラでは「シンの毒気にやられる」と表現している訳です。

リュックが言う「頭がグルグルする」とは、意識や記憶に支障が出ることを意味している
この「シンの毒気」については物語の序盤でリュックが説明している通りであり、スピラの住民にとってはごく一般的な知識でもあります。
作中では、この「シンの毒気」による精神症状に苦しんでいる人物が複数登場します。
分かりやすい例としては、序盤で訪れるキーリカで「シンの毒気」によって記憶を失ったモブ男性が挙げられるでしょうか。

シンがキーリカを襲撃した翌日、桟橋の上で途方に暮れている記憶喪失のモブ
このモブ男性は記憶を失っているものの、発話による意思疎通は問題なく行えています。
つまり、クラウドほど「重度」の状態ではないと言えます。
クラウドを基準にして考えるなら、このモブ男性の場合は「軽度」といったところでしょうか。
シンがキーリカを襲撃した際、シンがすぐに立ち去ったことから、モブ男性はクラウドほど深刻な状態には陥らなかったのだと推測されます。
何れにしても、高濃度の生命エネルギーは人体には有害だということが窺えます。
両作品の描写を見た限りでは、この生命エネルギーに浸かっている時間が長ければ長いほど、症状は重症化すると考えられます。
「モンスター」と「魔物」

あまり知られていないが、FF7世界におけるモンスターの定義は原作の時点で語られている
FF7において、高濃度の魔晄エネルギーに浸されると生物がモンスター化するという設定があります。
一言で「モンスター」と言っても、FF7世界では多種多様な敵が登場します。
そのため、具体的にどれが「魔晄の影響によってモンスター化した生物」なのか、ハッキリ言って断定は難しいです。
しかしながら、令和以降に展開しているFF7Rシリーズでは「魔晄の影響でモンスターが増えた(または凶暴化した)」といった描写も存在するため、FF7世界では野生のモンスターも少なからずライフストリームの影響を受けていると推測されます。
そして、この設定はFF10にも通ずる要素であります。
即ち、これはライフストリームと幻光虫が本質的に同じものであることを裏付ける証左でもあります。
FF10にてザコ・ボスを問わずに登場する敵は、大部分が魔物です。
では、魔物とは何か?
スピラにおける魔物とは、死者の思念が幻光虫と結び付くことで生まれる存在です。
作中でユウナが幾度となく異界送りを行っているのは、死者が魔物化するのを防ぐために他なりません。

「鎮魂の儀式」としての印象が強い異界送りだが、実際には「魔物化による二次被害」を防ぐための措置である

物語の序盤にてルールーが魔物の成り立ちについて教えてくれるが、その根幹には幻光虫が関わっている
つまり、生命エネルギーたる幻光虫が、魔物を生み出す温床となっている訳ですね。
ちなみに、FF10では別の呼び方として「幻光体」という名称も存在します。
これまた読んで字の如くですが、詰まるところ「幻光虫によって構成されている物体」という意味です。
作中で登場する召喚獣や死人、さらにはティーダが暮らしていた「夢のザナルカンド」も、この幻光体に該当します。
生物・非生物を問わず、幻光虫によって構成されているという意味では、これらの存在は本質的には魔物と何ら変わりません。
「幻光体」という大枠の中に、魔物・死人・召喚獣・夢のザナルカンドが含まれているというイメージですね。

これまたネタバレだが、そもそも主人公が幻光体なんだよなぁ…

人間よりも、むしろ召喚獣や魔物に近い存在だなんてティーダ殿が不憫でなりません!
主人公のことはさて置き、この場においては魔物的な要素を持つ死人の具体例について取り上げてみましょう。
死人として最も代表的かつ印象的なのは、やはりユウナのストーカーとして名高いシーモアでしょうか。
FF10のプレイヤーならば知っての通り、シーモアは物語の中盤で死亡します。
しかし、ここからがコイツの本領とでも言いますか、現世への執着により死人化したシーモアが主人公一行を幾度となく襲ってきます。
通常時こそ生前の姿を保っているものの、戦闘時の姿は怪異そのもの。
その容貌は「人型の魔物」と呼んでも差し支えない。
これをFF7風に表現するなら、セフィロスの台詞そのままですが「魔晄エネルギーが創り出す異形の生物」に他なりません。

外見のみならず、精神面においてもユウナへの妄執が凄まじい「怪物」である
FF10において、召喚獣や死人は一概に「悪」とは言えない存在です。
しかしながら、先述した「シンの毒気」と同様に、これもまた幻光虫が持つ“負の側面”と言えます。
ライフストリームにせよ、幻光虫にせよ、人間に害を為す存在を生み出すための土壌として機能している訳です。
両者とも、新たな生命(または存在)を育む神秘的なエネルギーという点では何ら変わりはない。
その一方で、どちらかと言えばFF7では“善性”が強調されており、FF10では“悪性”が強調されている。
両作品を幾度となくプレイした筆者には、そのように思えます。
まとめ:FF7とFF10の関係性を知ると両作品をより楽しめる

倒すべき相手たるシンが「自由に動き回る魔晄炉みたいなもの」として捉えると、今までとは異なる見方ができるかも?
FF7世界においては、生命の輪廻に関わっている超自然的な存在として描かれているライフストリーム。
FF10世界においては、日常に溢れていながらも場合によっては害悪となる存在として描かれている幻光虫。
作品ごとの描写が異なるというだけで、両者は同質の存在である。
状況次第で、善にもなるし、悪にもなる。
使い方次第で、人知を超えた現象を起こすことも可能になる。
単なる資源だと見做す者がいれば、神聖不可侵なものとして敬う人間もいる。
そんなことを考えながら両作品をプレイしてみると、これまた趣が深く遊べるものです。

どちらも紛れもない神ゲーだからこそ、色々な想像が捗るという訳だ!

いやいや、管理人の場合は「想像」じゃなくて「妄想」でしょ?
FF7世界で可能なことならば、FF10世界でも可能になるかもしれない。
当然ながら、その逆も然り。
こんなことを想像してみると、結構楽しかったりします。
FF7でジェノバが相手の記憶に沿って幻影を見せる能力とは、FF10の召喚技術を応用しているのかもしれない。
FF7ACでセフィロスが復活したのは、死人の原理を応用しているのかもしれない。
FF10のグアド族が幻光虫の扱いに長けているのは、FF7の古代種が星の声を聞くことと類似しているのかもかもしれない。
FF10-2以降のシン亡きスピラでは、幻光虫を用いた技術革命が起きて魔晄炉が建設されるのかもしれない。
…といった具合に、FF7とFF10の設定について知れば知るほど、様々な解釈(または想像)が出来るようになる訳です。

FF7の地底には、作中では登場しないだけでFF10の異界のような「死後の世界」が存在している…かも?
FF7とFF10の大ファンである筆者としては、いつかスクエニにこの2作を繋ぐようなスピンオフ作品を発売して欲しいと願うばかりです。
シンラの子孫がどのようにしてFF7の星に来たのか、とか。
まあ、ぶっちゃけ期待薄ではあるのですが。
それでは考察と想像はこのくらいにして、そろそろ筆を置こうと思います。
最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました!

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