こんにちは、FF7マニアのユウです。
今回はFF7ECで新たに描かれた少年時代のセフィロスが、なんとジェノバと接触していた件について語っていきます。
いやいや、ちょっと待て。
セフィロスが少年だった頃、時系列を考えるとジェノバはニブルヘイムの魔晄炉で保管されていたはずでは?
そう、確かにその通りです。
当時のジェノバ本体の状況を考えると、ジェノバが能動的に行動することは不可能に違いない。
ましてや、ニブルヘイムから遠く離れたイガラ禁忌地帯(=ウータイ地方)でセフィロスに接近するなど以ての外。
もうね、無理無理。
絶対に、無理。
…などと筆者自身、思わないでもないのですが、如何せんFF7とは長寿作品の宿命故に後付け新しい設定が絶えないゲームです。
考えられる考察としては、本編から2000年前にジェノバが古代種にされる前のタイミングで、本体から分離した「身体の一部」がウータイ地方に留まっていて、そいつが悪事を働いていた…という仮説が妥当でしょうか。
あるいは、かつて四散したジェノバ細胞が大地と同化してしまい、その土地自体がジェノバとしての意志を持つようになったとか。
まあ、ぶっちゃけ真相は分かりませんけど。

もしくはジェノバによって怪物化した人間が、ジェノバの従僕として長年に渡って行動していた可能性もアリかな…

武器職人のマサムネ爺さんが“無理矢理生かされていた”という描写もあるので、その線もあり得るかもしれませんな!

銘刀「正宗」を生み出したマサムネ爺さんは、作中描写によると数百年は生きているらしい
こんな具合に、とんでもない後付け新設定をブチ込んできたFF7EC。
そのお陰で、セフィロスの“悪役”としての格が危ぶまれているように感じるのは筆者だけでしょうか?
詳しくは後述しますが、FF7ECでは「セフィロスはジェノバの悪行による被害者」であるかのように描写されているのです。
精神的なストレスと相まって、面識のない母親に縋るセフィロス。
その母親は、ジェノバが見せる「偽物」あるいは「幻影」でしかないという体たらく。
同僚の諫言を受け入れることなく、アリッサをはじめとするジェノバ関係者の甘言に踊らされるセフィロスは、プレイヤー視点だと哀れな道化のようにさえ見えます。

何かにつけて母親のことを思い浮かべるセフィロス少年
主人公と同じく、悪役にも精神的に脆い少年時代があった。
そのような描き方自体は否定しませんが…
「強くて冷酷な巨悪セフィロス」を信奉している筆者にとっては、ちょっと釈然としないものを感じております。
それでは前置きはこのくらいにして、ここから先は「少年セフィロス」と「ジェノバ」の関係性について具体的に検証&考察していこうと思います。
作中でのセフィロスとジェノバ

数々の試練を乗り越えて正宗を手に入れたセフィロスだが、実は…
本作の「ファーストソルジャー編・エピソード2」では、セフィロスが正宗を入手するまでの経緯が描かれています。
任務の一環でアンジールと共にウータイ地方の「イガラ禁忌地帯」を訪れたセフィロス。
ソルジャー・クラス2ndの生き残りであるアリッサと出会い、さらには銘刀「正宗」の存在を知り、その美しい刀身に魅せられ、セフィロスは徐々におかしくなっていきます。
…で、この一連の出来事の裏で糸を引いていたのがジェノバだったというオチ。
ある時は“精霊”として試練を課し、セフィロスの精神に干渉する。
その一方で、正宗を通じてセフィロスの身体をコントロールしようとする。
そして何より、アリッサを依代として実母に擬態し、セフィロスの思考と行動を誘導しようとする。
これらの筆者は何を思ったか?
ジェノバよ、おまえ随分と必死だな
…というのが正直な感想です。
そう、とにかく必死なのだ。
ジェノバなりに頑張っている、あるいは涙ぐましい努力と言い換えても良いかもしれない。
「精霊」「正宗」「アリッサ」という三者三様のやり方でセフィロスに干渉するジェノバ。
驚異の一人三役(?)をこなしているジェノバですが、ここまでセフィロスを操ろうとする姿は必死を通り越して滑稽にすら見えます。
アンジールによる手助けもあり、最終的にセフィロスはジェノバによる干渉を退けますが、往年のFF7ファンである筆者からすると、これら後付け新しい設定について色々と思うところもある訳でして。

ジェノバ側が能動的な意思を持ってセフィロスに接触していること自体、原作版FF7では一切示唆されていないからな…

…と言うか、むしろ原作版FF7のジェノバはセフィロス殿の傀儡と化しているであります!
今作においては、原作版FF7とは逆の構図となっている両者。
セフィロスの自我を侵食(?)しようとするジェノバ。
無自覚なままジェノバの術中に嵌っていくセフィロス。
それらの描写について、もっと具体的に分析してみましょう。
「精霊」の正体はジェノバである





エピソード2の語り部的なキャラクターであるバックマン。
神羅カンパニーの広報部に所属している彼ですが、エピソード2のエンディングではなぜか黒マントを纏っています。
容貌といい、口調といい、明らかに正常な状態ではない。
どこからどう見ても、FF7におけるセフィロス・コピーみたいな感じ。
宝条によって何かの実験台にされたのか知りませんが、十中八九、セフィロス・コピー計画の被験者としてジェノバ細胞を注入されたと見て間違いないでしょう。
…で、そのバックマンによる発言によって作中で「精霊」と呼ばれていた存在がジェノバであることが示唆されました。
いや、これはある種のメタ的な描写ですから、この場合は“示唆”ではなく“確定”と言っても過言じゃない。
実際、作中での「精霊」はジェノバの十八番とでも呼ぶべき精神干渉を行っていますからね。

「これが真相ですよ」というスクエニからのメッセージさえ感じるバックマンの独白
この「精霊」ことジェノバですが、先述した通り手を変え品を変えセフィロスに接触してきます。
銘刀「正宗」を餌にしてセフィロスを誘き寄せるところに始まり、そこから今度は“試練”と称してセフィロスを疲弊させていく。
試練に次ぐ試練。
その試練が終わったと思いきや、また試練。
どれもこれも、セフィロスを精神的に消耗させたいのが透けて見えるときた。
精神干渉を成功させる前段階として、まずは対象を疲労困憊の状態にする必要があるとでも考えたのでしょうか。
ある時は丁寧語で、またある時は高圧的な口調でセフィロスに語り掛けるその姿は、後述するアリッサによる口八丁と相まって文字通りの「二枚舌」です。

試練をクリア直後はやたらと穏やかな口調の精霊

だが丁寧な口調とは裏腹に胡散臭さが半端じゃない

結局のところ「本性」とでも呼ぶべき悪辣さが後の口調にも表れている

ちなみにアンジールに逃げられた際は少しばかり悔しそう(?)
原作版FF7や派生作品では、どうもイマイチ印象が薄いジェノバの精神干渉。
作中で主人公をネチネチと攻め立てるのはジェノバではなくセフィロスの役目ですし、ジェノバは設定こそ大層なものの、ジェノバ自身が対象の精神を侵す場面は殆どありませんでした。
…が、このFF7ECエピソード2ではジェノバの悪辣さが見事に描かれています。
精神的な意味で対象を包囲し、隙を見計らって罠に嵌めようしてくるという点では、現実における犯罪行為に通ずる匂いすらします。
とにかく、悪い意味で賢い。
力押しの正攻法ではなく、精神面でのジワジワと攻めてくる辺りが、ある意味では実にFFらしい。
その能力と性質は、まさに「邪智」と呼ぶに相応しい。
本編から約2000年前に、古代種を絶滅寸前にまで追い込んだ実績は伊達じゃないって感じです。
ジェノバとは、ただ強いだけの醜悪な怪物ではない。
搦手にも長けている知的生命体である。
そのことを思い出させてくれる好例ですね。
アリッサを依代として「母親」に擬態

セフィロスのみならずプレイヤーをも驚愕させたアリッサの素顔
エピソード2の序盤でセフィロス&アンジールが出会ったアリッサ。
現地に派遣されていたソルジャー・クラス2ndの中では唯一の生き残りである彼女ですが、ヘルメットを脱いで露になった素顔は、セフィロスの実母・ルクレツィアと瓜二つときた。
当初は宝条が作り出したルクレツィアの分身という説もあったアリッサですが、エピソード2の終盤でルクレツィアとは無関係であったことが判明しました。
では、なぜアリッサの顔はルクレツィアとソックリなのか?
その理由は、またお前かと言うべきジェノバが関与していたからです。

ソルジャーのヘルメットを脱いで自己紹介するアリッサ

彼女が写真でしか知らない母親ソックリであることについてセフィロスは驚くのだが…

後にバックマンが撮っていた映像によって「アリッサの本当の顔」が判明する

髪形も、瞳の色も、様々な部分が「これまでのアリッサ」とは異なっていた
作中での描写だと、やや分かりにくいアリッサ関連の描写。
しかし、各イベントを細部まで見ていくと謎が解けます。
つまり、真相はこうです。
セフィロスには、アリッサの顔が「実母」に見えている
アンジールやバックマンには「本来のアリッサ」が見えている
…という訳ですね。
実は、この事実に関して伏線はありました。
“ルクレツィア顔”をしているアリッサのイラストをよく見ると、アリッサはソルジャーであるにも関わらず瞳の色が黒い。
ソルジャーであるならば、魔晄を浴びたことで瞳の色が青緑色に変化するはず。
それは即ち、この「アリッサ」というキャラクターには何か裏がある。
こんな具合に、プレイヤー視点では「ん??」と思うような場面はありました。
…で、エピソード2の最終盤で謎が解けると、「ああ、そういうことだったのか」と腑に落ちる構成となっているのです。

キングダムハーツで例えるなら、シオンの「外見」が見る人間によって異なるという設定に近いかな…

初回プレイで気付くのは難しい類の伏線ですな!
だからこそ、この事実を知ってセフィロスは驚くのです。
バックマンが撮影した映像に映っているアリッサは、自分が見ていたアリッサとは異なる顔をしていた。
だったら、なぜ自分にはアリッサの顔が「実母」に見えていたのか?
当然ながら、その問いに対する答えは出てこない。
肝心のアリッサが死亡した今となっては、本人に尋ねてみることすら出来ない。
この時点ではジェノバの能力など知る由もないセフィロスは困惑するばかり。
結局のところ、セフィロスは戸惑いを隠せないままエピソード2は終幕を迎えます。

「本来のアリッサ」を目の当たりにして動揺するセフィロス
このアリッサ関連の描写もまた、ジェノバの悪知恵が光っているポイントです。
容姿だけとはいえ、セフィロスが追い求めている存在(=実母)になり済ますことで、セフィロスと親密になるための土台を築く。
全ては、セフィロスを懐柔するため。
あるいは、セフィロスを油断させるため。
そう、ジェノバが約2000年前に古代種を追い詰めた時と全く同じ手口です。
実際、セフィロスはアリッサの言葉には素直に従っています。
同僚の言葉には耳を貸さず、アリッサの言葉には耳を傾けるセフィロス。
この点についてはアンジールも苦言を呈しています。

割と早い段階でアリッサ(=母親似の先輩ソルジャー)に絆されていたセフィロス
世間ではマザコンと揶揄されているセフィロスですが、このエピソード2で描かれているセフィロスは良くも悪くもマザコンそのものです。
詰まるところ、それ程までにセフィロスは「母親」に飢えていたのでしょうね。
そして、その「母親」を悪用する形でセフィロスに関与しようとするジェノバ。
原作版FF7での従僕感(?)丸出しのジェノバとは、まるで比較にならないレベルの頭脳プレイですね。

余談だけど、セフィロスの「実母」に興味がある人は下の記事を読んでみてくれ!

15,000字を超える大ボリュームで管理人殿が徹底解説しているであります!
【FF7】セフィロスの実母であるルクレツィアは本当に“悪女”なのか?
慈呪幻母アリッサ

正宗を入手したセフィロスの前でついに本性を現したアリッサ
エピソード2のラスボスとしてセフィロス&アンジールの前に立ちはだかるアリッサ。
いや、この場合は「アリッサが変貌した怪物」と表現する方が適切でしょうか。
ジェノバに連なる者らしく、醜悪な外見。
セフィロスを惑わす、母親然とした口調。
そんなこんなで異形と化した彼女の名前は「慈呪幻母アリッサ」。
見るからに厨二臭さが漂う4文字ですが、これがまた言い得て妙なネーミングなんですよね。
意訳するならば「呪いの如き慈愛をセフィロスに注ぐ、母親の姿を模した幻影」といったところでしょうか。

ちなみに、この4文字の読み方は「慈呪幻母」で合っておりますか?

ぶっちゃけ他の読み方が思い浮かばないし、多分それで良いと思う…

なぜジェノバ関連のモンスターらしく気色悪い容貌をしている
アリッサの正体を知った後だと、このエピソード2全体を通じての「慈呪幻母」的な言行に納得がいきます。
とにかく、アリッサはセフィロスに対して肯定的なことしか言わないんですよね。
ある種のイエスマンみたいな感じね。
とにかく、セフィロスのことを褒めるし、持ち上げるし、否定しない。
セフィロスが望んでいるであろう、耳障りの良い言葉ばかりを連発しまくる。
それでもって、口調もどことなく“母親”っぽいときた。
母親に飢えているセフィロスからすれば、表情にこそ出さないものの、内心では気持ち良くて仕方がなかったことでしょう。

設定上は大して年齢差はないはずの二人だが、セフィロスに語り掛ける時の口調は「母親」そのものである

セフィロスが精神的に傷付いたときは即座にフォローするという、ある意味では「母親の鑑」である

こんなことを言われては母親に飢えているセフィロスがアリッサに傾倒していくのも無理はない

アンジールが至極真っ当な指摘をした際も…

アンジールを悪者扱いしてセフィロスを肯定するという徹底ぶり

むしろセフィロスの人間関係にまで口を出してくる辺りに、現実にもよくいる「毒親」の要素すら感じさせる
セフィロスに優しく接しつつ、彼が正宗を手に入れるように背中を押すという役回り。
「飴と鞭」で例えるならば、次々と試練を課してくる精霊は「鞭」で、慈しむように後押ししてくるアリッサは「飴」といったところでしょうか。
正宗に魅了されていくセフィロスを訝しみ、敢えて厳しいことを言う「真の鞭」とは対照的です。
そんなアリッサですが、一体いつからジェノバの手先となってしまったのか?
これもエピソード2の終盤で明かされることですが、結論としては“最初から”です。

派遣されたクラス2ndの部隊が全滅した時点で、アリッサの命運は尽きていたのだ…
イガラ禁忌地帯に派遣されたソルジャー・クラス2ndの殆どがマサムネに斬殺された一方で、アリッサだけは違った。
マサムネと戦って生き延びたのではなく、マサムネと同じようにジェノバの傀儡と成り果てた。
この経緯については具体的な描写が無いので不明なところも多いのですが、要するにジェノバによって心身を乗っ取られたということなのでしょう。

「精霊」ことジェノバに操られながらも、残された理性を振り絞って真相を語るアリッサ

この時点でのアリッサは、もはや「アリッサの姿をしている怪物」でしかなかった

怪物と化した自分自身を嫌悪し、死を乞うアリッサ

ルクレツィアがジェノバ細胞の影響で不老不死となった事実を考えると、このアリッサの台詞には色々と考えさせられる

そう言えば、ソルジャーであるということはアリッサの体内にもジェノバ細胞が存在しているんだよな…

もしかすると、アリッサ殿の中にあるジェノバ細胞が何かしらの形で“呼び水”になったのかもしれませんな!
正宗を通じてセフィロスに干渉

「慈呪幻母アリッサ」の出現と同時に正宗が悪さ(?)をし始める
ここでまた後付け新たな設定が登場する訳ですが、このエピソード2では正宗自体に意志があるかのように描かれています。
…と言うか、セフィロスの言葉そのままですが「刀が勝手に動く」とのこと。
その美しい刀身でセフィロスを魅了するばかりか、新しい持ち主たるセフィロスの身体を操ろうとする正宗。
つまり、精神と肉体の両面からセフィロスに干渉しているのです。
結局のところ、正宗がセフィロスの身体を支配するには至らなかった訳ですが…
これって、原作版FF7でジェノバ細胞を埋め込まれた人間が自我を失ってジェノバ(またはセフィロス)の操り人形となる描写に通ずる匂いがするんですよね。
正宗自体は、極端なことを言えば金属の塊です。
そのため、ジェノバ細胞が宿主となっている生物を操るのとは原理からして異なりますが、それでもやっぱり本作の正宗は“ジェノバ的なムーブ”をしているように思えます。
FF7プレイヤーならば知っての通り、相手の記憶を読み取って何かに「擬態」するのはジェノバの得意技です。
しかし、今までのFF7関連作品においてジェノバは「生物」にしか化けていません。
よって、いくらジェノバとはいえ無機物(=非生物)である正宗に「擬態」するのは些か無理がある。
…などと筆者は思うのですが、FF7ECのエピソード2では「精霊」「アリッサ」「正宗」 ばかりか、イガラ禁忌地帯という土地そのものがジェノバの影響下にあるように描かれています。

アンジールが指摘している通り「何者かの意志」こそが元凶である

この一連の騒動の裏にいるジェノバは「精霊」どころ「厄災」である
そもそも、正宗が作られた経緯からして胡散臭いんですよね。
マサムネ爺さんが言うには、裏で糸を引いているのは精霊で間違いないみたいですし。

武器職人として生涯最高の逸品たる「正宗」を作り上げたマサムネ爺さん

その後、セフィロス一行が調査していた集落を滅ぼした張本人だと判明した

事件の黒幕かと思われたマサムネ爺さんだが、彼もまた「精霊」によって人生を狂わされた一人に過ぎなかった

自分の最高傑作を託しても良いと思える相手(=セフィロス)に出会えたことは、マサムネ爺さんにとって救いとなり得たのだろうか…?
マサムネ爺さんに銘刀「正宗」を作り上げるように命じたのも、精霊。
その後、マサムネ爺さんが何百年も生き永らえていた原因も、精霊。
そのマサムネ爺さんが絶命した後、正宗に宿った意志の正体も、精霊。
こうして一連の騒動を見てみると、ジェノバは超自然的な力を以って生物・非生物を問わずに操ることが可能である…などという解釈も出来ます。
FF的な言い方をすると、混乱魔法の応用みたいな感じでしょうか。
何れにしても、今までのFF7関連作品にはなかったジェノバの新しい一面と言えるでしょう。

2000年前に古代種と戦った過程で、古代種の魔法技術について学習したのかね…?

ジェノバの能力を考えますと、古代種に「擬態」することで彼らの能力をコピーしたとしても不思議ではないであります!
幻影まで見せてセフィロスを持ち上げる徹底ぶり

突如として出現した豪華絢爛な光景を訝しむアンジール
セフィロス一行の前に次々と現れる過去の景色。
イガラ禁忌地帯が栄えていた頃の光景であることは間違いありませんけど、この幻影を見せているのは誰なのか?
精霊なのか?
アリッサなのか?
正宗なのか?
あるいは、この三者の全員が犯人なのか?
このような考察が意味を為さないほどエピソード2は“ジェノバづくし”のため、真相は定かではありませんが…
ただ一つだけ確実なのは、これらの幻影はセフィロスを篭絡するために用意されたものであるということです。

相変わらずセフィロスへの“ヨイショ”に事欠かないアリッサ

異様な状況について冷静に分析するアンジール

どこの誰とも知れないモブさえもがセフィロスを称賛し始める

ここでもまたアリッサの“ヨイショ”が炸裂するのであった

アンジールは正しいことを言っているはずなのに、一行は聞く耳を持たないのであった…
作中でアンジールが言うように、これはハリボテに過ぎません。
セフィロスが気持ち良くなるための舞台装置。
セフィロスを丸め込むための策略。
それ以外の何者でもない。
ジェノバが見せている、ただの都合の良い幻。
…なんですけど、意外なことに(?)セフィロスには効果覿面ときた。
アリッサによる“ヨイショ”と相まって、セフィロスも満更じゃない様子。
アンジールには全く効かない幻影が、セフィロスには“会心の一撃”と言わんばかりで効きまくっている訳です。
このように過去の光景を“幻影”という形で再現するのはジェノバの能力であり、原作版FF7においてはセフィロスが同じようなことをやっています。

かつて自分が受けた幻影攻撃を、今度はクラウドに仕掛けるセフィロス(後付けだけどな!)
こんな具合に、まさに四方八方からセフィロスを惑わせようとするジェノバ。
何と言うか、必死過ぎやしませんかね。
それ程までに、セフィロスを自分の手駒にしたかったのでしょうか。
自分の細胞を持つ上に、将来有望な超強い“息子”とでも呼ぶべき存在がやって来たことを千載一遇の好機と捉えたのでしょうか。
それとも、ただ単に愚かな人間たちを同士討ちさせたかっただけなのでしょうか。
この行動は、打算に基づくものか。
それとも、いつもの本能的な悪行なのか。
想像の余地があると言えば聞こえは良いですけど、このエピソード2の真相についてはいつの日かスクエニから公式回答が欲しいところですね。
これは“セフィロス味方化”への伏線か?

FF7ECではセフィロスが謎の頭痛に苛まれているような描写があるが、これもまさか伏線なのか…?
少年時代のセフィロスが、何とジェノバと接触していた。
詳しい原理は不明ながらも、ジェノバはセフィロスに正宗を手に入れさせようとし、その過程でセフィロスを精神的に追い込んでいた。
では、このような過去編をねじ込んできたスクエニの意図とは?
…という訳で、筆者の独断と偏見に塗れた私見を述べたいと思います。
これは、今後のFF7関連作品でセフィロスが“味方化”する伏線ではないかと考えています。
どうも今回のエピソード2では、セフィロスの“悲しい過去”が強調されているように思えてなりません。
行方不明の母親を追い求めている健気さ。
気心の知れた友人などいない孤独さ。
広報部の宣伝戦略によって押し付けられた英雄像。
精霊によって振り回される難儀な展開。
どれもこれも、プレイヤーの同情を買うには十分な要素です。
そう、プレイヤーの同情を買う。
即ち、プレイヤー視点だとセフィロスが“哀れな人物”に見えるようにする。
それこそが、スクエニ側の狙いなのではと筆者は思う訳ですよ。

“悪役の悲しい過去”を描くのは、古今東西のフィクション作品において悪役を救済するために用いられる常套手段であります!

スクエニのゲームだと、ドラクエ4のピサロなんかが代表的かな…

PSのリメイク版でピサロが仲間になった時は、それこそ賛否両論の嵐だったよね!
今作を通じて友情が深まったアンジールも、ここから約10年後のFF7CCでは死亡してしまいます。
その後、セフィロスはジェネシスとの確執を経て自分の出生の秘密を知り、悪の道へと踏み出してしまうのは周知の通りです。
ニブルヘイム住民を惨殺するという凶行に始まり、エアリスを刺殺し、メテオを呼び、星に甚大な被害を齎そうとしたセフィロス。
しかし、そんな“巨悪セフィロス”にも悲しい過去があった。
しかも、物語の根幹に関わっているジェノバが以前から一枚噛んでいた。
少年時代にジェノバの精神干渉を受けており、それ以降も正宗を通じて何らかの精神的悪影響を受け続けていたとするならば、成人後のセフィロスが犯した罪も「ジェノバのせいだった」ということで片付けられるかもしれません。
まあ、流石にこれは論理が飛躍していると自分でも思わなくもないです。
しかし、こんな仮説を思い浮かべてしまうくらいには、今回のエピソード2ではジェノバがセフィロスの精神(または思考)に干渉しまくっています。

こんな風にセフィロスの“味方化”が歓迎される日が来る…のか?
何と言いますか、このようなメッセージ性が感じられる訳ですよ。
クラウドやティファからすれば、セフィロスは親を殺した“仇”に他なりません。
その一点だけで、もはやクラウド一行とは完全に和解することは100%不可能に決まっています。
ましてや、セフィロスはエアリスをも殺している訳ですし。
(※原作版とは異なり、R版でのエアリス死亡については曖昧な描かれ方をしているけど)
【FF7】このゲームはエアリスが死亡するからこそ“名作”との評価を得たのではないか?
【FF7リバース】エアリス死亡描写が中途半端でモヤモヤするぞ!!(ネタバレ注意)
セフィロスによって、親を殺され、仲間を殺され、拭いきれない怒りと悲しみを植え付けられたクラウド一行。
このような経緯がある以上、クラウド一行がセフィロスと和解するなど天地がひっくり返ってもあり得ない。
しかしながら、各キャラクターの状況や立場を調整することで「共通の敵を倒すために一時的に手を組む」みたいな展開であれば、プレイヤーからの理解も得やすいでしょう。
悪役といえども“過去の出来事”を描いておけば協力の余地が生まれるし、善悪の垣根を超えて共闘することが可能となる。
その共闘がたとえ一時的なものにせよ、前もって“過去の出来事”をプレイヤーに見せておけば反発は少なくて済む。
FF7の制作陣は、多かれ少なかれこんなことを考えているのではないでしょうか?

クラウドとセフィロスが協力して諸悪の根源たるジェノバを倒すべく共闘する…みたいな展開にでもしたいのだろうか…?

それはまた陳腐な共闘路線だね!
そんな手垢まみれの展開は妄想の中だけにしておいた方が良いと思うよ!
最後に:セフィロスは“悪役”を貫いてほしい

英雄時代のセフィロスは確かに魅力的だが、それはそれ、これはこれ!
セフィロスは善人から悪人に転じたキャラクターですけど、今さら改心して善人化してほしいとは微塵も思わないんですよね。
それは既に【FF7CCでジェネシスがやっていること】なので、所詮は二番煎じに過ぎません。
悪は悪らしく、最後の最後まで悪役のままでいてほしい。
中途半端な悪役など見たくもない。
悪役として登場した以上は、作中で退場する最後の瞬間まで冷酷な人物像を貫いてほしい。
FF7のラスボスたる巨悪に対して筆者が望むのは、ただそれだけです。

管理人殿はセフィロス殿の味方化を歓迎しない派でありますか?

歓迎しないと言うより、セフィロスの“悪役としての格”が落ちてしまうことを危惧しているって感じかな…
大体にして、FF7が世界的な人気を誇っている理由の一つはセフィロスが“良い悪役”だからだと思うんですよね。
セフィロスという巨悪がいるからこそ、クラウド一行による「星を救う」という行為が尊く見えると言うか。
では、そもそも“良い悪役”とは何でしょうか?
これまた私見ですけど、プレイヤーが心の底から「こいつをぶっ倒したい!!」と思わせるような人物こそが“良い悪役”だと筆者は考えています。
だからこそ、セフィロスには悪役然とした役回りを期待してしまうんですよね。
たとえ悪に傾倒する発端がジェノバだとしても、作中での悪行はセフィロス自身の意志によって行われたことに変わりはない。
ニブルヘイム住民を惨殺し、エアリスをも殺害し、メテオを呼んで星を傷付け、ライフストリームを一箇所に集めることで星との同化を目指した真性の外道。
悲劇的な出自だとしても、ニブルヘイム事件以降の悪行によって情状酌量の余地など無いレベルの極悪人となり、プレイヤーからすれば「こいつだけは絶対に倒すべきだ」と思わせる程の大罪人。
このような物語展開があって初めてセフィロスには悪役としての箔が付くし、クラウド一行が全身全霊を懸けて打倒するに相応しい相手たり得るのです。

自身の野望を実現するべくエアリスを殺めたセフィロスは「悪」以外の何者でもない

エアリスの死を嘲笑するセフィロスは紛れもなく「悪役の鑑」である
…とまあ、筆者はこんな具合に「悪役としてのセフィロス」を信奉している人間です。
それ故に、筆者は「実はセフィロスもジェノバに操られていた被害者でした」なんてオチには賛同できないのです。
むしろ、それはセフィロスの“悪役としての格”が落ちるだけの稚拙な展開とさえ思う訳です。
古代種を絶滅寸前にまで追い込んだ厄災ことジェノバをも支配下に置き、そのジェノバを使役することで自らの野望を実現するべく邁進する巨悪。
それこそが筆者が望む「本来のセフィロス像」であり、Rシリーズにおいてもこの大原則は曲げないでほしいと思うばかりです。
最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました!




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