【FF7リバース】ゴンガガに移住したシスネの心情について読み解く

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こんにちは、FF7マニアのユウです!

今回はFF7リバースに登場する元タークスシスネについて語っていきます。

まず初めにお伝えしておきますが、筆者はシスネに関して少しばかり煩い人間です。

…と言うのもですね、筆者はシスネの人間なんですよ!!

どのくらい推しているかと言うと、趣味でこんな小説を執筆してしまったくらい。

もうね、このシスネというキャラクターは知れば知るほど“イイ女”なんですよ。

冗談抜きで、仲間キャラの一人としてクラウド一行に加わってほしいくらいです。

マジで。

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

シスネ殿に入れ込む気持ちは理解できましたが、こんな長文記事を書くほどの情熱は一体どこから湧いてくるでありますか?

ユウ
ユウ

うーん、情熱か…

やっぱりFF7CCでのヒロイン的な描写による影響がデカいかな…?

ティファやエアリスと比較しても見劣りしないルックス。

元タークスということで非常に高い戦闘能力。

そして何より、FF7シリーズでは“準主役級”として名高いザックスとの関係性。

どれもこれも、脇役にしておくには惜しいくらいの素質を持っている人物。

それが、シスネというキャラクターなのです。


【FF7CC】女性タークス『シスネ』の魅力について語りたい!


そんなシスネですが、何とFF7リメイクシリーズの2作目「REBIRTHリバース」にて登場しました!

しかも、ザックスの故郷であるゴンガガで!!

シスネが登場した過去作である「FF7BC」「FF7CC」をリアルタイムでプレイした筆者にとっては、まさに幸甚の至り。

スクエニの最新技術によって美人度がアップしただけに留まらず、ゴンガガで“第二の人生”を歩んでいるという設定がマジで尊い。

そんな訳で、FF7リバースの9章(ゴンガガ編)における筆者の興奮度はマジでストップ高でした。

発売直前のPVでシスネが登場した時から「ゴンガガ編」には期待していたが…この件についてスクエニはマジで良い仕事をしたと思っている

詳しくは後述しますけど、シスネがゴンガガに移住したこと自体が、まさにFFらしい人間ドラマの極致なんですよ。

そのように断言できるくらいには、シスネの背後事情バックボーンにはストーリー性がある訳です。

しかし!!!

FF7リバースをプレイした現実リアルの友人知人に話を聞くと、シスネの存在自体をロクに知らないふしがあるではないか。

いや、百歩譲って“知らない”くらいなら許せる。

FF7は派生作品が多い関係上、各作品の設定が複雑に絡み合っていて、ストーリーを理解しにくい側面があるのは否めないので。

だが!!!

「シスネとかいうポッと出のキャラクターとか要らないんだけど」

…なとと平気で抜かす人間が少なからず存在しているではないか!!!

これ程までに魅力とストーリー性に溢れた真ヒロイン脇役を!!

その辺のモブと一緒くたにするとは!!

ユウ
ユウ

全く、言語道断である!!!

…という訳で、ここからは“シスネを推し”を自称している筆者が、リメイク版におけるシスネの魅力について全力で語っていこうと思います。

少しばかり熱くなってしまいましたが、この先の文章は冷静かつ丁寧に書いていますので、シスネについて理解を深めたい人は是非とも一読ください!

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初めに:シスネがゴンガガに移住した理由とは?

ゴンガガの復興支援のために移住したこと自体は嘘ではないのだが、それは「建前」であり真相は異なる

FF7リバースの作中において、シスネがゴンガガに移住した理由については明言されていません。

FF7リバースの公式サイトでも魔晄炉爆破事故の復興支援のために村を訪れ、そのまま移住すると紹介されているだけ。

何だ、この紹介文は?

…などと思ったプレイヤーは少なくないでしょう。

かくいう筆者自身、この文章を初めて読んだ時は少しばかり混乱しました。

魔晄炉爆破事故の復興支援?

FF7BCやFF7CCで、シスネ関連でそんな描写があったか?

…みたいな感じで。

しかし、FF7関連の派生作品の時系列を整理し、なおかつザックスとシスネの会話を細部まで読み解いていくと、シスネの真意が見えてきます。

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

「FF7BC」と「FF7CC」をプレイしていないと、この流れを100%理解するのは不可能であります!

ユウ
ユウ

シスネに限ったことではないけど、派生作品の多さがあだになっているのは否定できないな…

シスネはFF7本編の開始直前(=FF7BCの終盤)に伝説の召喚獣ジルコニアエイドと戦い、その後はタークスを“殉職”しています。

(※この“殉職”はあくまで表向きの事情であり、実際にはFF7リバースの通り生きていますが。)

タークスという居場所を失い、人生で初めて“自由”を得たシスネ。

その一方で、シスネは天涯孤独の身であり、故郷と呼べるような場所は存在しません。

親はなく、兄弟もいない。

当然ながら、帰るべき故郷など無い。

唯一の居場所であったタークス(神羅)からも、表向きにとはいえ見放されてしまった。

良く言えば“自由”だけど、悪く言うならば“孤独”な状態。

それがFF7BCやFF7CCのエンディング以降におけるシスネの立ち位置なんですよね。

では、そろそろ本題へと入りましょう。

シスネは“殉職”した後、なぜゴンガガに来たのか?

何を差し置いてでも、ゴンガガに行くべき理由があったのか?

…という訳で、FF7CCプレイヤーであればピンと来たのではないでしょうか?

これは一言でまとめると、ザックスとの約束を守るためです。

つまり、公式サイトで紹介されている「復興支援」とは建前であり、本音は「ザックスのため」なんですよね。

いやいや、ちょっと待て。

ザックスとの約束?

いくら何でも、話が飛躍し過ぎでは?

…と思う人もいるかもしれませんが、シスネがゴンガガに移住する伏線はFF7CCの頃から存在しています。

FF7CCプレイヤーであれば知っての通り、ストーリーの終盤(9章)でザックスはゴンガガを訪れます。

その際にシスネが登場し、ザックスの身を案じて逃げるように忠告するのですが…

この場面をよくよく見ると、シスネがゴンガガに移住する“呼び水”となったやり取りがあります。

それがこちらです。


逃亡生活中の自分に代わって“両親の話し相手”を依頼するザックス

ザックスからの依頼を快諾したシスネ


ザックスの両親――つまりフェア夫妻のことですね。

逃亡生活中で実家までマークされている自分ザックスは、両親に会いに行くことはできない。

神羅の追手が迫っているにも関わらず、もし自分ザックスが実家に行ったらどうなるか?

両親に危害が及ぶ可能性は、決して低くはない。

そんな状況だからこそ、ザックスは両親に対して色々と思うところがあったのでしょう。

寂しがっているのではないか?

心配しているのではないか?

自分は、親不孝者ではないか?

このような感情が去来し、思考が逡巡した。

そんな風に見える場面です。

そんな訳で、今の自分には出来ないこと――つまり両親の “話し相手”になることをシスネに依頼したという流れですね。

この時、ザックスがどの程度の本気度でシスネに“話し相手”を頼んだのか、それは分かりません。

雑談の延長のようにも見えるし、割とガチで頼んでいるようにも見える。

でも、両親の“話し相手”って結構重い役目ですよね。

頼まれた側のシスネにしても、この“話し相手”という役目が持つ意味については即座に理解したはずです。

でも、シスネは断るどころか、二つ返事で了承した。

ザックスに負い目を感じさせないように、敢えて軽い口調で。

ちょっとした軽口のようにも見えるやり取りですが、この約束がFF7リバースでの描写へと繋がっていく訳ですね。

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

だからと言って、シスネ殿がゴンガガに“移住”までする必要は無いのでは?

ユウ
ユウ

いや、シスネを取り巻く状況を考えると“移住”がベストな選択だったと思うぞ!

ザックスから頼まれた通り、ただ単にフェア夫妻の“話し相手”を務めるだけならば、それを実行するための選択肢は複数あったはずです。

例えば、ゴンガガには住まずにフェア夫妻のもとへ定期的に顔を出す…とか。

しかし、シスネは自らゴンガガに移住するという選択をしています。

もしシスネが現役のタークスとして活動していたのなら、おそらく移住まではしていないでしょう。

(※そもそもタークスはミッドガルやジュノンを拠点として動くのが当然の部署なので、ゴンガガに住むことは立場的に不可能だったと考えられる。)

しかしながら、先述した通りシスネは表向きには“殉職”している状態です。

むしろ、神羅から離れて生活せざるを得ない状態です。

そして、ザックスと交わした“両親の話し相手になる”という約束。

これらの事情が重なり合い、シスネはゴンガガに移住するという選択こそが最も理にかなっていると判断したのはないでしょうか?

付け加えると、シスネはザックスが死亡したことを知っており、その事実について負い目を感じている節もあります。

「人生の一部を奪ってしまった」とは「タークスという立場上、ザックスと敵対せざるを得なかった」ことを指している

ザックスが死亡したことについて、シスネの落ち度は全くありません。

しかし、当時のシスネはタークスの一員としてザックス(=逃亡中のサンプル)を追う側の人間であったことも事実。

ザックス&クラウドの逃避行を陰から援助するのが精一杯で、それ以上のことは何も出来なかった。

その無力感や罪悪感が、今でもシスネを苦しめているのではないでしょうか?

詳しくは後述しますが、FF7リバースでのシスネはゴンガガ青年団(自警団みたいなグループ)の団長として活動しています。

シスネが団長という役職に就いているのは、ただ単に戦闘技術に長けているからではなく、ザックスが死亡したという事情も関わっているように思えます。

ザックス亡き後、ザックスの両親の“話し相手”を務め、ザックスの故郷を守るべく尽力する。

つまり、ゴンガガで生活すること自体がザックスに対しての義理であり、責任であり、贖罪なのでしょう。

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

FF7CCの頃もそうでしたが、ザックス殿とシスネ殿の関係性は本当に深いであります!

ユウ
ユウ

ある意味、シスネはエアリス以上にザックスの影響を受けた人物なのかもしれない…

ゴンガガでの生活風景について

普段はゴンガガ青年団のリーダーを務めている“凛々しいお姉さん”だが…

プライベートでは料理に苦戦するという意外な(?)一面が垣間見えるシスネ

ある時は青年団の団長として、モンスター退治に精を出す。

ある時は料理に励み、成功と失敗(?)を繰り返す。

ある時はフェア夫妻の“話し相手”となり、ザックスとの約束を履行する。

…といった具合に公私ともに充実した生活を送っているシスネ。

FF7BCやFF7CCでは仕事をバリバリこなす“クールなお姉さん”といった様相であり、何と言うか“すきのなさ”みたいなものが窺える面立ちでした。

その一方で、ゴンガガに移住した後は柔和な雰囲気が目立つようになりました。

特に、サブクエスト「ヒミツの隠し味」においては過去作では見られなかったギャグ的な姿が描かれています。

ユウ
ユウ

こんなシスネ、見たことない!!

…みたいな感じで、FF7BCとFF7CCのシスネを知っている筆者としては良い意味で驚きました。

超絶激務のタークスから離れたことで、精神的な余裕が増したということなのでしょうね。

言い換えると、タークスでの仕事がシスネにとっては重荷だったという見方も出来ます。

それでは前置きはこのくらいにして、ゴンガガで生活しているシスネ関連の描写について詳しく見ていこうと思います。

「青年団」という新たな居場所

団長として自ら陣頭に立ってリーダーシップを発揮しているシスネ

FF7リバースの9章で登場した際、自らを青年団長と自己紹介したシスネ。

FF7関連の各作品の時系列を整理すると、シスネはゴンガガに移住してから数ヶ月(下手したら数週間)しか経っていません。

…にも関わらず青年団の中では「団長」という役職に就いており、なおかつ団員からの信頼も厚い。

サブクエスト「あこがれの師匠」に至っては、団員がレベルアップするための指導まで提案しています。


元タークスという経歴を考えると「少し」どころか「多く」の戦闘技術を伝授できそうなシスネ

この後、タークス流のトレーニングを団員たちに課したのだろうか…?


ご覧の通り、完全に馴染みまくっています。

ゴンガガみたいに閉鎖的(?)な田舎において、これはかなり珍しいパターンなのではないでしょうか?

何れにしても、移住して数週間~数ヶ月の人間がここまで信頼されるなんて、ハッキリ言って普通じゃないですよね。

ゴンガガに移住した初日に、モンスターの大群を1人で撃退するなどして青年団から一目置かれるようになったのか?

それとも、生来の「人柄の良さ」+「美人」というコンボによって団員から支持を得たのか?

この辺りに関する想像は尽きませんが、これは何だかんだ言ってシスネは能力的にも人格的にも稀有けうな人物であったことの証拠なのでしょうね。

個人的な戦闘技術に秀でているだけではない。

集団をまとめ上げるリーダーとしての適性もあった。

詰まるところ、そういうことなのでしょう。

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

そう言えば、FF7CCでザックス殿が「そのうちタークスの主任じゃない?」とめていたことがありましたな!

ユウ
ユウ

あの何気ないザックスの発言が、まさかザックスの故郷にて形を変えて実現するとはな…

このザックスの発言から5年後、シスネはタークスではなくゴンガガ青年団で“主任”的なポジションに就くのであった…

当のシスネ自身はと言うと、青年団長としての仕事については嫌々ながら取り組むという感じではなく、むしろ充実感を抱いている節があります。

団員たちから信頼されている。

それは即ち、他者から必要とされているのと同義です。

過去作でのシスネを知っている筆者から見ると、タークス時代とは違う意味で活き活きしているって感じがします。

そもそもFF7CCやFF7BCの頃からシスネには困った者を放っておけない性格という公式設定がありますからね。

そういった意味でも、ゴンガガ青年団とは相性が良かったと考えられます。

だって、モンスター退治について苦慮している青年団そのものが「困った者」だった訳ですから。

青年団にとってシスネは予期せず現れた救世主であり、シスネにとっては自分の能力や経験を欲してくれる集団だった。

まさに相互補完を行える構図であり、平たく言えばWinウィンWinウィンの関係って訳ですよ。

青年団と共に“ゴンガガを守ること”自体に意義を見出しているシスネ

タークス時代に培った戦闘技術を駆使して、ゴンガガ周辺のモンスターに対処する。

言葉にすれば簡単な表現ですけど、これはシスネの人生を語る上では注目すべき点なんですよね。

神羅によって幼少の頃から仕込まれた、他者を「殺す」または「傷付ける」ための多種多様な戦闘技術。

そんな血生臭い技術が、ゴンガガに移住してからは他者を「守る」ために活かされている。

これって、筆者からすると地味に感動的なポイントなんですよ。

なぜなら、シスネは幼少の頃から自分以外は敵と思えなどと教えられて育った人間だからです。

FF7CCの6章で幼少期の経験について少しだけ語ったシスネ

このような軍人的思考を叩き込まれて育ったシスネですが、その一方でタークスには不向きと言わざるを得ない優しさ(あるいは甘さ)を持ち合わせていました。

そんなシスネが、生来の優しさを十二分に発揮できる場所。

それこそがゴンガガ村を守る「青年団」なのですから。

ユウ
ユウ

辛く苦しい過去を経て、シスネはようやく“自分が自分らしくいられる場所”へと辿り着いたんだな…

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

確かに、タークス時代よりも自然な笑顔は増えましたな…

“お人好し”は相変わらず

“お人好しムーブ”はシスネの得意技(?)である

ゴンガガに到着してすぐ、シスネはクラウド一行に対して「ひと休みしては?」という提案をしています。

自分の家を指差して「客間もある」「好きに使って」と言い放ち、クラウド一行に休息の場を提供としようとするシスネ。

地味な描写で見過ごされがちですが、これって実は凄いことではないでしょうか?

なぜなら、シスネにとってクラウド一行に自宅を使わせてやる義理など無いのですから。

もちろん、一行の中にケット・シーが(※正確にはリーブ)が含まれていることを踏まえて、シスネなりに便宜を図ってあげようと思い立った可能性も考えられます。

しかし、そのようなケット・シー云々の事情を差し引いても、自宅を自由に使わせるなんて中々できることじゃないですよ。

クラウド・ティファ・エアリス・ユフィ辺りはともかく、バレットは見るからに物騒な容姿だし、レッドⅩⅢ(ナナキ)にしても初見では得体の知れない猛獣にしか見えない。

そんな“不審な連中”が相手でも、これが通常運転ですと言わんばかりに親切心を発揮するシスネ。

この純粋な善意には感服するばかりです。

出会ってから数分しか経っていないというのに、クラウド一行に対してメチャクチャ親切なシスネ

自宅の私物を漁られるとか、盗まれるとか、そのような猜疑心は無いのだろうか…?

一応、RPG的なことを言えば、新しい町に到着した時には疲れているだろ?休んでいけよと言ってくるキャラクターが出てくるはお決まりのパターンです。

FFとかドラクエでは定番中の定番というヤツですね。

…が、それも昔のRPGの話です。

ここ最近のRPGで、FF7Rのようなリアルなグラフィックで、主人公一行に「自宅で休んでいけよ」という趣旨の提案をしてくれるキャラクター。

今回で言えばシスネが該当する訳ですが、プレイヤー目線で見ると天然記念物級の“お人好し”に見える訳ですよ。

ユウ
ユウ

もうね、これは“善人”を通り越して“聖人”だよ!

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

シスネ殿の善意によって心が洗われるような心地であります!

先述した青年団の件でも触れましたが、ここでも困った者を放っておけないというシスネの公式設定が活かされている訳ですね。

詳しくは後述しますが、シスネはクラウドが魔晄中毒に陥っていたことを覚えています。

だからこそ、クラウドの体調を慮って「休んでいったら?」という提案をしたと考えられます。

極めつけにクラウドに対して「体は大事にね」と呼び掛けるときた。

ああ、何という優しさでしょうか。

一度しか会ったことがない(=面識なんて無いに等しい)人間にここまで優しく接するとは…女神かな?

かつてはタークスとして、神羅の暗部に関わって仕事をしていたシスネ。

そんな経歴の人間としては、まさに異例と言えるほどの仁心です。

でも、このような姿こそがシスネの本質なのでしょうね。

タークス時代は仕事柄、生来の“お人好し”を表に出すことが難しかった。

むしろ、そのような人物特性はタークスの任務においては邪魔なものだった。

しかし、タークスという枠から飛び出してゴンガガでの新生活を始めた現在は、生来の“お人好し”を抑える必要はなくなった。

過去作をリアルタイムでプレイした筆者としては、そのように解釈しています。

タークス時代よりも幸福度は高そう

ミッドガルよりもゴンガガの方か「豊か」だと思っているシスネ

都会ミッドガルとは比較にならないほどの田舎であるゴンガガ。

街並みも、生活レベルも、住んでいる人々の気質も、何もかもが対照的な場所。

…にも関わらず、シスネは移住して間もないにゴンガガでの生活が気に入っているようです。

何もないのに豊かと評している辺りからも、シスネがゴンガガの雰囲気を好んでいることが窺えます。

都会ミッドガルでの慌ただしい生活より、田舎ゴンガガで自然と共に過ごす方が性に合っている。

そんな自分自身も気付いていなかった性分について、ゴンガガに移住したことで初めて実感したのかもしれませんね。

ユウ
ユウ

まあ、現実リアルの世界でも田舎と都会とで好みが分かれるよな…

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

過去作でのシスネ殿は“都会のお洒落しゃれなお姉さん”みたいな雰囲気でしたが、田舎での生活も意外とイケるタイプだったという訳ですな!

タークス時代は暗殺・護衛・破壊工作といった任務の連続だったシスネ。

神羅の暗部を担っていたタークスだからこそ、常日頃から血生臭さが絶えなかったはずです。

FF7BCではアバランチとの抗争に明け暮れ、FF7CCではジェネシス・コピーの討伐に駆り出されたりなど、過去作で判明しているだけでも相当な激務を経験しています。

しかも、繰り返しになりますがシスネはタークスとして働くには優し過ぎる人物ですので、後ろ暗い任務については気苦労も多かったことと思います。

そんなシスネにとって、ゴンガガでの生活は人生で初めての“平穏”だったのではないでしょうか?

モンスターが現れるという点を除けば、ゴンガガは確かに「自然が豊かでいいところ」なのだろう

先述した通り、ゴンガガ移住後のシスネには青年団長として仕事があります。

モンスターと自ら戦ったり、他の団員たちを指揮したり等々、単純な仕事量だけを見たらタークス時代と大差はないかもしれません。

しかしながら、戦闘があるという点だけを見れば同じでも、戦闘の目的は今昔で大きく異なります。

タークス時代は自分の意志とは関係なく、敵対者を殺すなり捕縛するなり、社益のために働くのみでした。

一方でゴンガガに移住した後は、あくまで自衛のために尽力しています。

誰かから命令されて、私情を排して遂行する任務。

自分自身の意志で、他者を守る目的で臨む仕事。

どちらが精神衛生的に良いかと言うと、当然ながら後者ですよね。

言い換えれば、前者についてはシスネにとって尋常ではないストレスだったことが窺えます。

もし仮にですけど、今でもシスネがタークスに所属していたらミッドガル七番街の爆破の実行役として心に深い傷を負っていた可能性だってありますし。

(※飄々とした人物であるレノですら、7番街プレートの爆破によって多数の死者が出たことについて苦悩していた。)

奇しくもタークスを“殉職”したことで強烈なストレスか解放され、そしてゴンガガの平穏な生活に意義を見出せるくらいの精神的余裕を得たシスネ。

サブクエストでは嬉々として料理に挑戦し、そして時には失敗して年相応の落胆を見せる辺りも、ある意味では精神的な余裕の表れなのかもしれません。

そもそも、サブクエストでの描写を見た限りだと、タークス時代のシスネは食事について特に興味はなかったことが示唆されています。

おそらく、食に興味を持つだけの余裕すら無かったのでしょう。

このことからも、タークス時代のシスネは心身ともに消耗していたことが窺えます。


エアリスが「大事件」と言うほどの失敗をやらかしたシスネ(※料理経験が浅いのだから無理もないのだが…)

そんなシスネだからこそ、料理が上手くいったときの喜びもひとしおなのだ

失敗と成功の両方を経験したことで料理への意欲が増したシスネ


ちなみにタークス時代は「食」についての興味関心は乏しかったようだ

ゴンガガで新鮮な食材を使った料理を経験したことで、タークス時代の食事が酷いものであったことを認識するシスネ


そんなこんなで、衣食住を含む生活環境が激変したシスネ。

何と言うか、本当にゴンガガでの生活が充実しているって感じですね。

筆者から見ても、タークス時代よりも心身ともに健やかな印象を受けます。

(※青年団長の仕事が楽という意味ではなく、タークスの仕事が激務かつ精神的にキツ過ぎるという意味ね。)

確かに、青年団長としてやるべき仕事は多いでしょう。

それでも、タークス時代ほど忙しくはない。

毎日モンスターが現れる訳ではないし、四六時中働いている訳でもない。

それでいて、非人道的なことに手を染める必要性もない。

現代風の言い方をするならば、ワークライフバランスが担保されているってヤツです。

ユウ
ユウ

やっぱり、働き過ぎは良くないよ…

心身の健康を損ねてしまったら本末転倒だからな…(経験談)

クラウドと会ったことを覚えている

クラウドの姿を一瞥して驚くシスネ

ここでの言い訳(?)は、後に嘘だったことが判明する

先述した通り、シスネはクラウドと会った時のことを覚えています。

その事実を踏まえてFF7リバースでのゴンガガ到着シーンを見ると、中々感慨深いものがある訳ですよ。

シスネはクラウドを見た途端、意味深な反応を示しました。

驚きと戸惑いが入り混じっているような、そんな感じの表情です。

そんなシスネに対して、クラウドもまたいぶかしげな反応でした。

「何だ?俺がどうかしたのか?」とでも言いたそうな、刺々とげとげしい感じ。

クラウドが警戒心を剥き出しにしたことで事情を察したのか、シスネは咄嗟にこう言いました。

「ちょっと知り合いに似てたから」と。

筆者は初回プレイの際、この台詞から「クラウドを見てザックスを連想したのか?」などと思いました。

ザックスが持っていたバスターソード。

ザックスと同じソルジャー・クラス1stの制服。

それらを見て、シスネはザックスの姿を思い浮かべた。

つまり、シスネが言う「知り合い」とはザックスのことであり、クラウドがジェノバ細胞の影響によってザックスの立ち振る舞いを模倣コピーしていることを示唆している。

…という意味合いの台詞だと筆者は解釈していたんですよ。

実はこれ、盛大な間違いでした。

結論から言うと、シスネはクラウドのことを覚えていて、その事実を悟られないように誤魔化したというのが真相のようです。

つまり、初回プレイにおける上述の解釈は、筆者の早合点だったという訳です。

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

なぜシスネ殿はそんな嘘を吐いたでありますか?

ユウ
ユウ

クラウドと会った時の状況を説明するのであれば、自分が“元タークス”であることが露呈してしまうからでは?

サブクエスト「森に迷うもの」を最後までプレイすると分かることですが、選択肢によってはシスネ自身がクラウドと私は会ったことがあると明言します。

まあ、「会った」と言っても、あまり良い会い方ではありませんでしたけどね。

FF7CCのプレイヤーであれば知っての通り、シスネは神羅屋敷から脱出した直後のザックスとクラウドに接触しています。

時系列的なことを言うと、FF7本編から1年ほど前の出来事ですね。

この時のクラウドは重度の魔晄中毒に陥っており状態にあり、会話による意思疎通コミュニケーションは不可能な状態でした。

つまり、シスネがクラウドに「会った」のは紛れもない事実だけど、この二人が「会話」をした訳ではないのです。


シスネは任務の一環としてザックスを追跡し、その先でクラウドを見付けるのであった

見るからにグロッキー状態のクラウドを気遣うシスネ

FF7世界では難治性の病気である「魔晄中毒(しかも重度)」であることを明かすザックス

科学部門の実験によってクラウドが廃人状態になったことについて心を痛めるシスネ


目が虚ろで、明らかに様子がおかしいクラウド。

そんなクラウドを見て、事態の深刻さを察したシスネ。

この時の病人クラウドが印象的だったのか、ここから1年が経った後もシスネはクラウドのことを覚えていた…という訳ですね。

そして、忘れてはいけないのが当時のシスネの立場です。

この時のシスネは、神羅屋敷から逃走した実験サンプル(=ザックスとクラウド)を連れ戻すことを目的として行動していました。

それがシスネに課せられた任務だったわけですが、その一方で捕縛対象であるクラウドを気遣う様子が見受けられます。

しかもその後、ザックスとクラウドの逃避行を支援してくれるときた。

任務遂行を何よりも優先するタークスとしては、極めて異例の行動と言えるでしょう。

先ほどシスネは“善人”を通り越して“聖人”ではないかと述べましたけど、その聖人的な行動は、この時点から既に始まっていたのです。

このように、怜悧冷徹なプロフェッショナル集団であるタークスとしては“甘さ”が目立つシスネ。

しかし、それは言い換えれば“優しさ”であり、そして“思いやり”であり、シスネの“魅力”であると言えます。

FF7CCの出来事から1年を経て、なおもクラウドの体調を気遣うところにシスネの人間性が凝縮されているように思える…

では、我らが主人公クラウドはどうでしょうか?

FF7リバースでの描写から分かる通り、クラウドはシスネと会ったことについて全く覚えていません。

いや、この場合は“会った”という認識が無いと表現する方が適切でしょうか。

当時のクラウドは魔晄中毒に陥っていて意識が朦朧としていたのだから、当然と言えば当然ですよね。

シスネの姿が目には入っておらず、シスネの声も耳には届いていない。

だから、そもそもクラウドの中では「会った」という認識が無い。

詰まるところ、そういう話ですね。

でも、それも無理からぬ話です。

大体にして、重度の魔晄中毒に陥った時点でクラウドは“廃人”も同然だった訳です。

自力では歩けず、発話も覚束おぼつかない上に、回復する見込みは限りなくゼロ。

現実リアルの世界で例えるなら、ぶっちゃけ「要介護5」よりも酷い状態だと言えます。

そんなクラウドが、ジェノバ細胞やセフィロスの影響を受けているとはいえ、健常者と遜色ないレベルで活動できるようになった。

FF7の世界観に照らし合わせると、これは例外中の例外であると言えます。

ユウ
ユウ

クラウドが立って歩けるようになったこと自体、シスネから見れば“奇跡”または“驚異”に他ならないという訳だ…

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

ゴンガガ到着時にシスネ殿が面食らったのは、重度の魔晄中毒から回復したクラウド殿に驚いたからなのかも知れませんな!

…で、やっぱりクラウドとしてはシスネの反応が気なっていたようです。

シスネに向かっていつ、どこで自分と会ったのかと尋ねるクラウド。

その問いに対して、質問は1つだけと言い訳(?)をしつつ曖昧な回答をするだけに留めたシスネ。

これは十中八九、次回作(=3作目)への伏線でしょうね。


「森に迷うもの」のボスである「ギガントード」を倒すとシスネ関連のイベントが発生する

「1つだけ」という条件付きでクラウドの質問に答えようとするシスネ

この場面の4択で「思わせぶりな態度について」を選ぶと…

シスネが「クラウドと会ったことがある」と発言するのである

だが、当時は魔晄中毒に陥っていたクラウドにとっては知る由のない話であった

シスネはこう言っているが、3作目で“思い出す”ことによってクラウドは自責の念で苦しむに違いない…

シスネにとって「深~い関係」なのはクラウドではなくザックスの方である

ところで、3作目の時点ではエアリスがいない(=死亡した)ことについてシスネはどのような反応を示すのだろうか…?

「宿題」という名の伏線(=スクエニのお家芸)だな…ご馳走様です


現在のクラウドは、ザックスのことを含め、ニブルヘイム事件以降の出来事を“忘れている”状態です。

そんなクラウドが、3作目で本来の自分を取り戻し、真実の記憶を蘇らせた時、シスネとどのような会話をするのでしょうか。

FF7CCを含めた過去作をプレイしてきた筆者としては、非常に興味深いところです。

何と言っても、クラウドにとってシスネは逃避行中の出来事について知っている数少ない人物ですからね。

ユウ
ユウ

正確にはジェネシスも知っているが、こいつはFF7本編の最中は【ミッドガルの地下で眠っている】ためアテにならん…

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

逃避行中のザックス殿に関する情報は、やはりシスネ殿の口から聞きたいですな!

ザックスについて、クラウドはシスネに色々と訊きたいことがあるはず。

そして、シスネもまたザックス関連でクラウドに話したいことがあるはず。

二人でザックスについての思い出話でもするのか?

逃避行を支援してくれたことについて、クラウドが感謝の言葉を述べるのか?

ザックスを救出できなかった件について、シスネが悔恨の念を述べるのか?

何れにしても、奥深い人間ドラマが期待できそうです。

ザックスの両親との関係性について

FF7リバースの9章で描かれたように、ザックスの両親は息子が既に死亡していることを知らない…

ザックスの両親ことフェア夫妻。

彼らは息子ザックスが既に死亡していること知りません。

むしろ、フェア夫妻は息子ザックスが“行方不明”であることから、今でも生存を信じています。

その一方で、シスネはどうでしょうか?

言わずもがなですが、シスネはザックスが死亡したことを知っています。

ユウ
ユウ

FF7CCのエンディングで、シスネはザックス救出に向かうけど間に合わないんだよなぁ…

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

シスネ殿を含むタークス一同がザックス殿を発見する前に、ザックス殿と神羅軍の戦いが始まってしまいましたからな…

ツォンの激励も虚しく、この後ザックスは死亡してしまうのだった…

そんなシスネですが、FF7リバースではフェア夫妻と常日頃から交流していることが示唆されています。

いや、この場合は「交流がある」というレベルを通り越してかなり親しい間柄と表現する方が適切でしょうか。

なぜかと言うと、サブクエスト「ヒミツの隠し味」をプレイすると分かることですが、シスネ自身がフェア家にて頻繁にご馳走になっていると発言しているからです。

元タークスであるシスネと、ザックスの両親であるフェア夫妻。

一見すると接点が乏しそうな両者ですが、実は彼らの関係性についてFF7CCの頃から伏線が存在しています。

FF7CCの9章で描かれた通り、シスネはゴンガガを訪れた際にフェア夫妻から息子ザックスの嫁にどうだ?と誘われているのです。


FF7CCのサブヒロインであるシスネの株が爆上がりしたシーンがこちら

この僅かなやり取りによってシスネのヒロイン度は急上昇したのであった


つまり、フェア夫妻にとってシスネへの好感度は初対面の時点で非常に高かった訳です。

シスネがゴンガガへと移住した後、上記の経緯が交流開始の“呼び水”となったのでしょうね。

実際のところ、シスネがフェア夫妻のことを「フェアさん」と呼んでいることからも、両者は親密な関係であることが窺えます。

「いつもフェアさんにご馳走になっている」という発言から想像するに、シスネとフェア夫妻との仲は非常に良好である

それでは、ここでシスネ&フェア夫妻の認識について整理しましょう。

シスネは、ザックスが死亡したことを知っている。

フェア夫妻は、ザックスが死亡したことを知らない。

そして、シスネとフェア夫妻が親しくしていることは間違いない。

このことから何が言えるでしょうか?

そう、シスネはザックスが死亡したという事実を意図的に・・・・黙っているです!!

この場合、「黙っている」という部分は「隠している」「知らない振りをしている」と言い換えても良さそうです。

何れにしても、この事実だけを切り取って注目すると、見方によってはシスネが酷い人物に感じられるかもしれません。

息子ザックスが既に故人である件について、フェア夫妻に伝えてやれば良いではないか。

息子ザックスが行方不明の状態で悶々としているフェア夫妻に対して、元神羅の一員として“真実”を伝えるべきではないのか。

筆者自身、そう思わないでもないです。

しかし!!!

シスネはフェア夫妻の心情を慮って、ザックス死亡の件については敢えて伏せている推測されます。

これまたFF7CC終盤の話ですが、シスネはザックスに対してご両親に悲しい報告はできないと発言しています。

つまり、シスネにとっての最優先事項は「ザックスの両親を悲しませないこと」だと考えられます。


タークスという立場でありながらフェア夫妻への配慮を見せたシスネ

「いいご両親」と評した辺りから察するに、シスネもまた初対面の時点でフェア夫妻に好感を抱いた模様


息子ザックスの安否について、不安が絶えないフェア夫妻。

そんなフェア夫妻と関わりつつ、ザックス関連の真相については伏せているシスネ。

この選択が正しいのかどうか、それは筆者にも分かりません。

心を鬼にして息子ザックスが死亡していることをフェア夫妻に伝えることは、それはそれで“優しさ”だと言えるでしょう。

でも、そのような展開になったらフェア夫妻が悲しみと絶望のドン底に叩き落されるのは明白です。

それならば、いっそ息子ザックスが“行方不明”として認識したままでいる方が、フェア夫妻にとっては幸せなのではないか?

99%の可能性で死亡しているとしても、もしかしたら1%くらいは生存の可能性があるのではないか。

たとえそれが希望的観測だとしても、その1%を信じたまま余生を過ごす方がフェア夫妻にとっては幸福なのではないか?

たとえ僅かだとしても、希望の芽を残しておく。

それこそが、フェア夫妻が息子ザックスのことで絶望せずに済む唯一の道なのではないか?

…みたいなことを、もしかしたらシスネは考えているんじゃないですかね。

もしくは、シスネ自身もザックスの死をフェア夫妻に伝えるべきかどうか、今も現在進行形で迷っているとか。

ユウ
ユウ

そもそもシスネはゴンガガに移住して数週間~数ヶ月くらいだし、ザックスの件についてまだ心の整理が付いていない可能性も十分にあるしな…

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

生来の優しさゆえに、シスネ殿はフェア夫妻に真実を伝えるべきか躊躇ためらっているのかもしれませんな…

ところで、シスネがフェア夫妻に真実を伝えずに黙っている理由については、別の角度からの解釈も可能です。

これまたサブクエスト「森に迷うもの」をプレイすると判明することですが、シスネ自身もまたザックスに再会したいという願望を抱いています。

当然ながら、ザックスが死亡したことは知っている。

でも、ザックスは死んだ件について今でも信じられない。

だから、ある日いきなり帰ってくるんじゃないかという気がしてならない。

たとえそれが馬鹿げた考え方だとしても、そう願わずにはいられない。

平たく言えば、頭では理解していても、感情が付いてこない…といった状態でしょうか。


ザックスが死んだことについて複雑な心境であることを語るシスネ

言葉尻だけを捉えると、現実主義集団であるタークスに所属していた人間とは思えない発言である

FF7CCでは殆ど語られなかった「シスネ視点でのザックス」について窺い知れる貴重なシーンである


何だかんだ言って、シスネはザックスの死について受け止め切れていないのでしょうね。

本当は死んでいるのに、死んでいないと思いたい。

生きて、いつの日かゴンガガに帰ってきてほしい。

でも、現実は容赦がない。

ゴンガガ周辺の物見塔から周囲を見渡しても、ザックスの姿は見えない。

いくら目をらしても、ザックスは見付からない。

だって、ザックスは既にこの世にはいないのだから。

そんな現実が、シスネの心を否応なく打ちのめす。

それでもなお、シスネは目の前の現実に納得できずにいる。

“ザックスは既に死亡している”という目の前に現実に、まだまだ正面からは向き合えそうにない。

もし向き合える時が来るとしても、それは今すぐにではなく、しばらく先のことになる。

シスネ自身がそのように考えているからこそ、フェア夫妻に真実を伝えることが出来ずに足踏みしているのかもしれませんね。

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

何と言うか、FFらしい人間ドラマですなぁ…

ユウ
ユウ

本当にそうだな…

脇役にしておくには勿体ないくらいシスネ関連のイベントにはストーリー性があるぞ!!

まとめ:シスネにとってゴンガガでの生活は“第二の人生”である

クラウド一行に「面倒は起こさないでね」と釘を刺すあたり、ゴンガガへの思い入れの強さが窺える

移住してから日が浅いにも関わらず、ゴンガガへの並々ならぬ愛着が垣間見えるシスネ

天涯孤独の身であり、神羅カンパニーから英才教育を施されて育ち、紆余曲折を経てタークスという居場所を失ったシスネ。

良く言えば自由だけど、悪く言うならば孤独でもある。

だからこそ、シスネは自分なりの故郷が欲しいという気持ちもあったんじゃないですかね。

FF9風に言えばいつか帰る場所とでも表現すれば良いでしょうか。

自分のことを必要としてくれる人たちがいる場所。

自分の帰りを待っている人たちがいる場所。

自分が心の底から帰りたいと思える場所。

つまり“故郷”ですよね。

そんな“故郷”として見定めたのがゴンガガだった。

ザックスと交わした約束が“呼び水”となってゴンガガに流れ着き、そのまま村に定住し、フェア夫妻の“話相手”を務めながら、元タークスとしての経験を活かして村の治安維持に貢献する。

誰かを殺す(または傷付ける)ためではなく、誰かを守るために腕を振るう。

そんな生活が、シスネにとっては性に合っていたのでしょうね。

その証拠に、タークス時代のような険のある表情は殆ど見られないですし。

詰まるところ、ゴンガガでの生活そのものがシスネにとっては“第二の人生”に他ならない。

…とまあ、シスネ推しの筆者はそのように思う訳です。

過去の経験を活かしつつ、目の前にある細やか幸福を噛み締めながら、自然に囲まれながら暮らす。

現実リアルの世界でもよくある、ある意味では理想的な退職リタイヤ生活というヤツですね。

ユウ
ユウ

むしろ天涯孤独の身だからこそ、移住先であるゴンガガを守ろうとする意志が強いのかもな…

名もなき神羅兵
名もなき神羅兵

ザックス殿との“約束”も相まって、こりゃマジで泣ける話ですな…

ちょっと情緒的な表現になりますけど、シスネにとってゴンガガは“約束の地”なのかもしれませんね。

約束の地。

至上の幸福があるとされる、星が定めた場所。

古代種セトラが、長く辛い旅の末に見出すとされる土地。

当然ながらシスネは古代種セトラではありませんが、シスネもまた過酷な人生の旅路を経て、ようやく安住の地を見付けた。

…などと考えてみると、FF7BCやFF7CCをプレイした筆者としては感慨深いものがあります。

FF7の世界観に沿ってシスネの人生を紐解いていくと、このような解釈も可能なのかなぁと思う訳です。

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました!

コメント

  1. あさひ より:

    シスネさんはケットさんと会ってる可能性ありませんでしたっけ。
    BCでは19章からプレイキャラになるので、20章に登場するケットさんバラバラ事件に関わるはずです。
    また、ゴンガガ魔晄炉の事故は0004年で、ジルコニアエイド決戦が0007年なので、3年経って復興支援に訪れるというのもなんだか違和感ですね。
    ザックスさんが亡くなったのも0007年の9月末、ジルコニアエイド決戦が10月5日、この期間はとてもじゃないけど心中穏やかではなかったはずです。
    リバースで見せてくれた穏やかな日々がとても感慨深いです。フィーラーさんがシスネさんに関わらないように祈るばかりです。

    • ユウ ユウ より:

      あさひさん

      コメントありがとうございます!
      BCでの描写を踏まえると、シスネはケット・シー(=リーブ)の正体について察していると筆者は解釈しています。

      ご指摘の通りシスネがジルコニアエイドと戦ってタークスを“殉職”したのが10/5で、付け加えるとFF7本編の壱番魔晄炉爆破が12/9です。
      そのため、もしシスネが殉職後に最短でゴンガガに移住したとしても、まだ2ヶ月程度しか経っていないことになります。

      この辺りの裏設定を制作スタッフ(特に野島氏)がどのくらい汲んでいるのかは不明ですが、何れにしてもシスネはザックスの死について消化できていない状態だと思っています。
      リメイクの3作目でのシスネ&ザックスの人間ドラマについて、期待が高まるばかりです。

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